インターネットが日本でも普及を始めたのは、TCP/IPプロトコルを備えたWindows 98が発売されてからのことです。時期を同じくして光ファイバー網も整備され、1998年以降、家庭も会社も、インターネットにつながるのは当たり前となりました。
アプリケーションの変化
インターネット(The Internet)そのものは、世界のコンピュータを「1 対 1」でつなげて情報交換をする仕組みです。情報の線路と思えばいいでしょう。その線路に、どんな列車を走らせるのかを決めるのが、ネットアプリケーションです。
代表例が電子メールとWorld Wide Web(ウェブ)です。あるいは最近なら、LINEやTwitter, Instagram, Facebookのように、単なるアプリケーションの枠を越えて、サービスになっているものもある。津軽三味線の演奏までついてくる五能線の「リゾートしらかみ」のようなものです。
Orkutが果たした役割
「httpプロトコルを使うWeb」という枠をさらに越えて、ソーシャルネットワーキングというサービス(SNS)を実現した最初が、2003年にGoogleの Orkut Büyükkökten が開発したOrkut(オーカット)です。正式なサービスインは2004年1月22日でした。
結果としてはFacebookに惨敗し、Orkutは2014年9月30日にサービスを終了しましたが、SNSというアイディアは、パソコン通信の時代からネットコミュニティの可能性を感じていた世代に、強く響いたものです。
一方で、ちょうどOrkutと同じころに普及をしたのが、Blogシステムです。Web logを略したもので、Movable TypeやWordPressといったBlogシステムは、いまもウェブのプラットホームとして生き残っています(現在はBlog機能としてより、CMS機能を活用されていることが多い)。
BlogをベースにSNSを開発
Doblogという名前で、日本でもBlogサービスを開始したのがNTTデータでした(2003年12月)。ちょうどそのとき、「上司が部下を飲みに連れて行くことも減り、食文化の継承性が怪しくなっている。なにかできないか」という相談を受けて、開発したのが「B食倶楽部」です。2004年のことでした。2005年には、このシステムを利用したダイエットコミュニティ「リエータカフェ」を開発しました。そして私は、2006年5月に独立し、インフォリーフ株式会社を設立したのです。
いまならスマートフォンベースで開発するでしょう。SNSといえば、Facebookがほぼ一強状態ですが、特定分野に絞れば、まだまだやれることはたくさんあると考えています。
「コアなファンとのコミュニティを構築したい」「製品のユーザーとのエンゲージメントを深めたい」といったニーズに応じて、独自システムの開発からFacebookの活用まで、最適な手法をご提案します(文責:古瀬幸広)。